心理学

「吊り橋効果(吊り橋理論)」の意味や実験とは?恋愛の心理現象やマーケティングで使う方法、論文も解説

「吊り橋効果」は、恋愛シーンでよく活用されている心理学用語です。まず、結論から言ってしまうと、「吊り橋効果」とは、別名「吊り橋理論」とも呼ばれ、吊り橋の上のような不安や恐怖を感じる場所で出会った人同士が一緒に時間を過ごしたことにより、恋愛感情を抱きやすくなるという心理効果を言います。

この記事では、「吊り橋効果」の意味や実験を解説しながら、Webマーケティングで使う方法や論文なども紹介していきます。

ブログやサイトを運営している方や記事LPを作成している方は、この「吊り橋効果」という心理学を使うことで、読み手に商品やサービスに親近感を持たせることができるようになります。

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「吊り橋効果」の意味とは?

<画像>「吊り橋効果」の意味とは?

「吊り橋効果」の意味は、「不安や恐怖を感じる場所で出会った人同士が一緒に時間を過ごしたことで恋愛感情を抱きやすくなる」

「吊り橋効果」とは、別名「吊り橋理論」とも呼ばれ、吊り橋の上のような不安や恐怖を感じる場所で出会った人同士が一緒に時間を過ごしたことにより、恋愛感情を抱きやすくなるという心理効果を言います。

「吊り橋効果」はとくに恋愛シーンで働く心理効果です。

「同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好印象を持つようになる」という意味を持つ「単純接触効果」も恋愛でも活用できるので併せて確認してみてください。

さらに、Webマーケティングでも応用できる心理効果なので、ブロガーやアフィリエイターはぜひチェックしておきましょう。

「生理・認知説の吊り橋実験」とは?

「吊り橋効果」を知っていくために、実験も理解しておきましょう。

「吊り橋効果(吊り橋理論)」の実験概要

カナダ出身の2人(ダットンとアロン)の心理学者によって1974年に発表された「生理・認知説の吊り橋実験」によって実証された心理学です。

「生理・認知説の吊り橋実験」によって実証されました。

ダットンとアロンは、感情が認知よりも、先に感じるものであれば、間違った認知に導くことができるだろうと考えて、「恋の吊り橋実験」を行いました。

「生理・認知説の吊り橋実験」の実験内容

この実験では、18歳〜35歳の独身男性を対象に、「揺れる吊り橋」と「揺れない吊り橋」を渡り、それぞれの橋の真ん中で行われた実験です。

独身男性がそれぞれの橋の真ん中に着いたとき、若い女性に「アンケートにご協力ください」と話しかけられたときの独身男性の心情の変化を調査しました。

「生理・認知説の吊り橋実験」の実験結果

独身男性は、簡単なアンケートに答えたあと、女性が「アンケート結果に興味があった場合、後日お電話をください」と連絡先を渡したところ、

  • 「揺れない吊り橋」を渡った男性からの電話は「1割」
  • 「揺れる吊り橋」を渡った男性からの電話は「9割」

という調査結果でした。

この実験から、緊張体験を共有した異性に対して恋愛感情を抱きやすいということがわかったのです。

しかし、この「吊り橋効果」は緊張してドキドキしているときに必ず恋愛感情を抱くという意味ではありません。

この恋愛シーンにおける「吊り橋効果」を意味するものは、相手を意識するきっかけになるということです。

「吊り橋効果」の英語表現とは?

吊り橋効果の英語表現は以下の通りです。

英語で「Suspension Bridge Effect」

「吊り橋効果」は英語表記で、「Suspension Bridge Effect」と書きます。

“suspension bridge”は「吊り橋」という意味をもち、”effect”は「効果」という意味を持ちます。

恋愛シーンにおける「吊り橋効果」の心理現象

続いて、恋愛における吊り橋効果の心理現象を解説します。

運動によって恋が芽生える

映画などで、ピンチに陥った2人が協力してそのピンチを乗り越えていくうちに、徐々に恋愛感情が芽生えていくシーンをご覧になったことはありませんか?

これも「吊り橋効果」が使われています。

また、あなたの経験で部活動内でカップルが成立した経験はないでしょうか?

それは、運動によって心拍数が上昇しているときに、同じ練習や、先輩や顧問の先生などに叱られるという恐怖体験を共有しているため、心拍数が上がることを脳が「恋」と勘違いしてしまうことが原因でカップルが成立しやすいのです。

そのため、よく男女がお化け屋敷をデートに使うことがありますが、あれは同じ恐怖体験を共有するうえに、暗い密室で距離が近づくため、2人の仲が深まるのです。

「吊り橋効果」をWebマーケティングで使う手法

「吊り橋効果」は恋愛だけでなく、Webマーケティングでも応用することができます。

読み手が感じている不安や悩みを自分達も体験し、その結果として商品やサービスを紹介する

「吊り橋効果」は恋愛だけでしか使えなそうな心理現象ですが、実はマーケティングにも関係しているのです。

ここまで、「吊り橋効果」の意味をお伝えしてきましたが、吊り橋効果の最大のポイントは、「吊り橋効果」のポイントは、一緒に恐怖や不安な体験を感じていることです。

そのため、コンテンツを作成するときに、「読み手が感じている不安や悩みを自分達も体験し、その結果として商品やサービスを紹介する」というコンテンツを作成すると読み手が興味を持ち出します。

参考になるサイトは「mybest」や「customlife」です。

「自分と似たような不安や悩みを突破した」というエピソードを織り交ぜることで、読み手は自分ごとのように共感をして、「自分もその商品やサービスを使えば現状を変えられることができそう!」と考えるようになるのです。

また、その商品やサービス側の立場になって、「つらい◯◯を乗り越えた結果、◯◯を手に入れることができました!」などのようなキャッチフレーズを織り交ぜることで、その商品やサービスに親近感を持たせることができるようになります。

「吊り橋効果」の論文とは?

「吊り橋効果」の論文をまとめておきます。

ぜひ参考にしてください。

恋の吊り橋実験がうまくいくための条件とは

  • 著者情報:越智 啓太
  • 収録刊行物:人間関係の中の心

◆この論文をチェックする

RSVP課題における吊り橋効果とヴィジランスの低下(日本基礎心理学会第23回大会、大会発表要旨)

  • 著者情報:三浦 麻子
  • 所属:関西学院大学
  • 収録刊行物:「大心理学実験2」

◆この論文をチェックする

遠隔コミュニケーションにおける抱擁の効果

  • 著者情報:桑村 海光、境 くりま、港 隆史、西尾 修一、石黒 浩
  • 所属:大阪大学
  • 収録刊行物:HAIシンポジウム

◆この論文をチェックする

まとめ|「吊り橋効果」は恋愛で大活躍の心理学

この記事では、「吊り橋効果」についてお伝えしてきました。

お伝えしたことをまとめると以下の通りです。

「吊り橋効果」とは、吊り橋の上のような不安や恐怖を感じる場所で出会った人同士が一緒に時間を過ごしたことにより、恋愛感情を抱きやすくなるという心理効果のことです。

恋愛シーンにおける「吊り橋効果」の意味は、相手を意識するきっかけになるということを意味します。

コンテンツ作成時、「読み手が感じている不安や悩みを自分達も体験し、その結果として商品やサービスを紹介する」と読み手の共感が深まるので、ぜひ吊り橋効果を応用してみましょう。

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