「ウィンザー効果」の意味や語源とは?恋愛やマーケティングの事例や実験、論文も解説

「ウィンザー効果」の意味や語源とは?恋愛やマーケティングの事例や実験、論文も解説

「ウィンザー効果」は、恋愛やマーケティングで活用されている心理学用語です。まず結論から言ってしまうと、「ウィンザー効果」とは、何かを直接伝えられるよりも、第三者から間接的に伝えられた方が信憑性は高まるという心理効果を言います。

例えば、商品の評価を販売者から聞くよりも、知人から「あの商品は役に立つよ〜!」と聞いた方が商品への信頼度が増しませんか?効果や特徴、強みなどをユーザー(読み手)が間接的に情報を伝えられることで、信頼を勝ち取ることができるのがウィンザー効果です。

この記事では、「ウィンザー効果」の意味や実験などを解説しながら、恋愛や口コミサイトで活用されているマーケティングの事例や学べる動画や本、論文も紹介していきます。

マーケティングで活用することで口コミを掲載するとウィンザー効果が働き、信頼性が増して、売り上げが増加するでしょう!

「ウィンザー効果」の意味とは?

まず、「ウィンザー効果」の意味についてご紹介します!

ウィンザー効果

意味:何かを直接伝えられるよりも、第三者から間接的に伝えられた方が信憑性は高まる心理効果。

「ウィンザー効果」の意味は、「第三者から伝えられると信憑性や信頼性が高まる」

「ウィンザー効果」とは、何かを直接伝えられるよりも、第三者から間接的に伝えられた方が信憑性は高まるという心理効果を言います。

身近な言葉で置き換えると、「口コミ」や「レビュー」などの第三者から間接的に伝えられた情報は、より信憑性や信頼感が増すという心理効果です。

「ウィンザー効果」が働く身近な事例

食べログなどの口コミサイトでウィンザー効果が使われています。

おすすめのカフェや居酒屋、レストランがを知りたいときに、その口コミが「匿名」であっても第三者からの情報は信頼してしまいますよね?

これがウィンザー効果が働いている証なのです。

ウィンザー効果は、教育やマーケティング、恋愛などのさまざまな場面で使うことができるので、この記事で徹底的に覚えて実践の場で活用してくださいね!

意味のまとめ
  • 「ウィンザー効果」の意味は、何かを直接伝えられるよりも、第三者から間接的に伝えられた方が信憑性は高まるという心理効果。
  • 身近な例として、ウィンザー効果は口コミサイトで活用されている。

「ウィンザー効果」の語源と由来とは?

次に、「ウィンザー効果」の由来を紹介します。

「ウィンザー効果」の由来は、作家アーリーン・ロマネスのミステリー小説である「伯爵夫人はスパイ」の中の登場人物が由来です。

その登場人物の中の「ウィンザー伯爵夫人」のセリフで「第三者の褒め言葉がどんな時も一番効果があるのよ、忘れないでね」というセリフがあります。

これが「ウィンザー効果」の由来になりました。

伯爵夫人はスパイ」の小説が気になる方はAmazonで購入できるので、気になる方は以下のリンクからチェックしてみてくださいね!


「ウィンザー効果」の英語表現とは?

次に「ウィンザー効果」がどのように英語で表現されているのかを解説します。

「ウィンザー効果」は英語で「Windsor Effect」

「ウィンザー効果」の英語表記は「Windsor Effect」と表記します。

「windsor」は作家アーリーン・ロマネスの「伯爵夫人はスパイ」というミステリー小説のウィンザー伯爵夫人から由来されており、「effect」は効果の意味を持ちます。

以下では、「windor effect」を使った英語例文をご紹介します。

<例文>

  • The windsor effect is one of the best known phenomena in cognitive psychology.(ウィンザー効果は、認知心理学で最も知られている現象の一つです。)
英語表現のまとめ
  • 「ウィンザー効果」は英語で「Windsor Effect」。

「ウィンザー効果」の実験とは?

ウィンザー効果が実証された実験について詳しく解説します。

ウィンザー効果の実証実験は、1970年代にジョン・グッドマンの「口コミの波及効果」調査をもとにご紹介します。

「ウィンザー効果」の実験概要

この実験は、コカ・コーラ社を対象に行った調査結果に基づくものです。

「ウィンザー効果」の実験内容

まず、苦情処理の結果として、消費者の4〜5人は「企業側の回答対応に満足した」という口コミがされました。

次に、消費者の9〜10人は「企業側の回答対応に不満があった」という口コミをされました。

つまり、企業側の対応がに満足している消費者よりも、対応に不満があった消費者の口コミが満足した口コミの倍近くまで増加していたのです。

不満があったというような悪い口コミは、さらに他の消費者へ影響を及ぼし、口コミが増加していきました。

「ウィンザー効果」の実験結果

実験の結果として、好意的な口コミよりも、非好意的な口コミの方が影響力を持つので、連鎖していくということがわかりました。

つまり、良い口コミよりも悪い口コミの方が投稿されることが多く、連鎖していくことがわかったのです。

ワンポイントアドバイス

これから口コミサイトを作成する方は、悪い口コミが9割集まることを覚えておきましょう!

なので、悪い口コミだけが集まる口コミサイトだとただの愚痴が集まる掲示板になってしまうので、良い口コミなどをクラウドワークスで募集して掲載する案を考えておくと良いでしょう。

「ウィンザー効果」の類語とは?

次にウィンザー効果の類語をご紹介します。

「ウィンザー効果」に似ている心理学は以下の通りです。

それではバンドワゴン効果の意味を解説していきます。

「ウィンザー効果」の類語は「バンドワゴン効果」

バンドワゴン効果

意味:1つの選択肢を大勢が選んでいたら同じ選択肢をさらに選ぶ人が増加するという心理効果。

「バンドワゴン効果」とは、1つの選択肢を大勢が選んでいたら同じ選択肢をさらに選ぶ人が増加するという心理効果を言います。

ヒトは「みんなが購入している」「みんなが高評価している」など世の中の流行りや周りの評価を判断材料にして行動してしまっています。

日常的にさまざまな場面で働いている「バンドワゴン効果」はマーケティングや広告で応用することができるので理解しておきましょう。

「バンドワゴン効果」を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてくださいね!

片思いにも効果的!「ウィンザー効果」を恋愛で使う方法とは?

ウィンザー効果」を恋愛で使うときに重要なのが、「私のことを陰で言ってくれていたんだ!」「本気で私のこと思っていてくれたんだ!」と思わせることです。

あなたが気になっている人に直接思いを伝えたとしても、「褒め上手なだけだな…」と思われてしまうのです。

だからと言って、友達に遠回しで「君のことめっちゃ好きって言ってたよ」って言っといてと頼むのも失礼な話です。

そこで、「ウィンザー効果」を恋愛で効果的に使う方法をご紹介してきます。

注意

※「ウィンザー効果」を間違った方法で活用してしまうと、あなたへの信頼が失ってしまうのでくれぐれも慎重に!

「ウィンザー効果」が生かしやすい相手
  • 恋愛に慣れてない人
  • 異性慣れをしてない人
  • 鈍感なタイプ
  • 友達をとくに大切にする人
  • 家族想いな人

「ウィンザー効果」は、恋愛体質な相手にはあまり効果的ではないということがわかっているので気をつけてくださいね!

第三者から好意を伝えられると効果的!

まず、「ウィンザー効果」を恋愛で使うときの大前提なのですが、気になる相手の友達や気になる相手の共通の知人の「第三者」を通すことが必要になります。

次に、あなたの魅力を第三者に伝えましょう!

それから第三者に気になる相手にあなたの魅力を伝えてもらうことで、「ウィンザー効果」により気になる相手は自然とあなたを気になるようになります。

つまり、第三者とあなたの信頼性もとても大事なのです。

ですから、第三者を選ぶときも慎重に選んでくださいね!

褒めるのは第三者から!

褒められることは、ヒトは誰しも悪い気持ちにはなりませんよね。

ですから、「褒める」という行動を第三者にしてもらうことで、より相手は嬉しい気持ちになるのです。

「褒め上手はモテる」という言葉通り、褒めることは恋愛のテクニックとして効果が高いです。

つまり、第三者に「あなたのことを褒めていたよ」ということを伝えてもらうだけ。

例えば、「あなたのちょっとしたその気遣いを褒めてたよ」と第三者に伝えてもらうだけで、相手はあなたを気になっていくでしょう!

また「第三者が誰か」ということもポイントになります。

内面と外面の両方を褒められるとより効果的であることも覚えておいてくださいね!

悪口はダメ!

悪口は言うべきではありません。

悪口を直接言うのではなく、第三者を通して本人まで回ってしまうことにより、「ウィンザー効果」が働き、信憑性が高い悪口になってしまうのです。

ですから、いくらあなたが「誤解だよ!」と言っても聞いてくれない状態になってしまうので、日頃から悪口を言うことは避けましょう!※当然ですが…。

恋愛で活用するポイント
  • 「私のことを陰で言ってくれていたんだ!」「本気で私のこと思っていてくれたんだ!」と思わせることがポイント。
  • 気になる相手の友達や気になる相手の共通の知人の「第三者」を通すことが必要。
  • 第三者に「あなたのことを褒めていたよ」と伝えてもらう。

「ウィンザー効果」の事例とは?

続いて、「ウィンザー効果」の事例について解説していきます。

「ウィンザー効果」という心理学は、具体的にどの場面で利用されているのかを解説していきます。

食べログで使われている事例を詳しくご紹介します。

「ウィンザー効果」は食べログで使われている

まず、食べログを知らない方にどんなサービスなのかをご紹介すると、居酒屋やカフェ、レストランなどの口コミが掲載されているグルメサイトです。

食べログは第三者の口コミを匿名でも書き込みができる口コミサイトでもあるので、「ウィンザー効果」がたくさん取り入れられているサイトです。

食べログでウィンザー効果が働いている特徴は以下の3点です。

  • 利害関係のない第三者が匿名でも口コミの書き込みができる
  • 評価・口コミをしている利用者が多い
  • 評価・口コミをしているユーザーの情報が掲載されているので、その人の情報も知ることができ、信頼性が増す

上記のように、食べログには信頼性や信憑性が高まるウィンザー効果の要素が多く取り入れられています。

また、メリットな情報だけでなく、デメリットな情報も細かく掲載されていることから、より信憑性が高まっている口コミになっています。

事例のまとめ
  • 口コミがあることで、信憑性や信頼性を高めることができる。

「ウィンザー効果」をマーケティングで使う方法とは?

次に、「ウィンザー効果」をマーケティングで活用する方法をご紹介します。

「ウィンザー効果」をマーケティングで使う方法は以下の2つが代表的です。

それでは、1つずつ解説していきます。

口コミを使った「ウィンザー効果」

前章で食べログの口コミサイトでウィンザー効果が働いている例を具体的に解説しましたが、改めてになってしまいますが、「口コミ」が「ウィンザー効果」をもっとも発揮します。

このような第三者が商品やサービスの魅力を紹介するメディアを「コントロールメディア」と言います。

コントロールメディアがどれだけユーザーの信頼度を勝ち取ることができるかについては「消費者データ分析から分かるコントロールメディアの重要性」を見ると詳しく理解できます。

◆現代は口コミ時代

今は、口コミで何もかも宣伝する時代です。

現在、価格ドットコムや@cosme、食べログのように多くの口コミサイトがあります。

運営サイトや販売者からの情報よりも、その商品やサービスに関わりのない第三者からの情報の方が信憑性が増しますよね。

このように不特定多数の人からの口コミというものはユーザー(読み手)も気になるうえに、信頼度を上げることができるのです。

一見、「口コミを導入するのってコストがかかるし、ブロガーには無理じゃん!」と思う方もきっといるはずです。

しかし、ツイッターのツイートはある種、口コミとして使うことができるのです。

たとえば、以下のようなツイートを脱毛サイトで口コミとして使うことができます。

上記のようなただのツイートであっても、「キレイモという脱毛サロンの効果がなかった!」という立派な口コミになりますよね。

これだけでも、このツイートを見たときに「キレイモってあまり良くないのかな…」って少しは思いませんでしたか?

これが「ウィンザー効果」が口コミとして働いている例です。

逆に、「効果があった!」という以下のようなツイートをしてあげると『キレイモ』の信頼性は高まりますよね。

このようにツイートでも第三者の意見として立派な口コミになるのでブログでも活用することができますね!

ツイッターのツイートは埋め込みで許可を取る必要がないので、たくさんブログに活用してくださいね!

逆効果になることもある!?

使い方を間違ってしまうと「ウィンザー効果」が逆効果になってしまう可能性もあります。

つまり「サクラ」です。

口コミを自作自演してしまう気持ちはわかりますが、不自然な口コミを作ってしまうと逆効果になってしまうので気をつけましょう!

テレビショッピング、WEB広告を使った「ウィンザー効果」

テレビショッピングなどの通信販売や、SNSなどのWEB広告でもお客様の声やモニターの感想を掲載しているのを頻繁に目にするはずです。

とくに最近多いのは、Youtuberやインスタグラマーを使った第三者の宣伝方法です。

典型的な例で、第三者による情報が拡散すればするほど、その情報の信頼度は一気に高まります。

その商品が無名な商品であっても、有名なYoutuberやインスタグラマーが紹介すれば売り上げが一気に増加します。

これも第三者によるウィンザー効果が作用している例です。

さらに最近では化粧品のテレビショッピングやCMでは必ずと言っていいほど、「化粧品口コミ人気第1位」という売り文句を使っています。

またインスタグラムで配信されている広告でもほとんど使われていますよね。

つまり、自社の商品を自社自身でアピールしても効果がないため、商品のアピールは第三者にしてもらった方がユーザー(読み手)の信頼を勝ち取ることができるのです。

簡単にお伝えすると、インフルエンサーを利用することで、知名度がなくてもバズらせる商品やサービスを提供することができるのです。

マーケティングのまとめ
  • 「口コミ」が「ウィンザー効果」をもっとも発揮する。
  • 無名な商品であっても、有名なYoutuberやインスタグラマーが紹介すれば「ウィンザー効果」が働いて売れるようになる。

「ウィンザー効果」を動画で学ぶ

次に、ウィンザー効果をわかりやすく説明している動画をご紹介します。

もし、ここまで読んでいただいて「さらにウィンザー効果を知りたい!」という方は以下の動画も参考にしてくださいね!

【ウィンザー効果】第三者を使って他者に影響を与える方法

以上が、「ウィンザー効果」を学ことができる動画です。

「ウィンザー効果」を学べる本とは?

次に、「ウィンザー効果」を学べる本をご紹介します。

筆者の江波戸が個人的におすすめなのは以下の本です。

たった一言で部下を操る心理テクニック

著者情報

名前:内藤 誼人
出版社:ベストセラーズ
発売日:2014/3/15

◆この本をチェックする


「ウィンザー効果」の論文とは?

最後に、「ウィンザー効果」の論文をまとめておきます。

ぜひ参考にしてくださいね!

『クチコミとネットワークの社会心理:消費と普及のサービスイノベーション研究』

著者情報

名前:林 直保子
所属:関西大学
収録刊行物:社会心理学研究

◆この論文をチェックする

論文を見る

まとめ

さいごに、この記事でお伝えしたことをまとめると以下の通りです。

まとめ
  • 「ウィンザー効果」とは、何かを直接伝えられるよりも、第三者から間接的に伝えられた方が信憑性は高まるという心理効果
  • 「ウィンザー効果」の由来は、作家アーリーン・ロマネスのミステリー小説である「伯爵夫人はスパイ」の中の登場人物が由来
  • 「ウィンザー効果」は、コカ・コーラ社を対象に行った実験で証明された。
  • 「ウィンザー効果」は英語表記で、「Windor Effect」と表記
  • 「ウィンザー効果」の類語は、「バンドワゴン効果」
  • 「ウィンザー効果」は片想いの恋愛にも効果的
  • 「ウィンザー効果」をマーケティングで使うと、認知度がない商品やサービスでも知名度を高めることができるうえにバズらせることもできる

効果や特徴、強みなどをユーザー(読み手)に間接的に伝えて信頼を勝ち取る方法を考えることで、ウィンザー効果が発揮されます。

ただ第三者の意見を入れるのではなく、タイミングなども考えて活用してくださいね!

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